短編集
「何かほかにあるのか?」
藤木君が軽くへこみながら聞く。
「無いからこうして毎日話してる」
いやいや学食ではないですよ?
「そうかーじゃがんばれー」
と藤木君は去っていく。
そのころには私の口の中の痛みも引いていた。
「なんだったんだろうな?」
「さぁ?」
とカレーの皿を返す。
「ん、もういいのか?」
「・・・辛すぎる。」
「ははは、そうか」
笑いながらスプーンでカレーをすくい、食べる。
周りから何か視線を感じたり、悲鳴のようなものも聞こえる。
誰かが怪談話でもしているのだろうか。
「ま、文化祭のことも少しずつ話すか」
「うん。」
やはり今日からだったのか。