ふたりの総長〜恋を知る〜
「それでも俺は・・・」


「・・・」



「お前を見捨てることが出来なかった。」


悲しそうな表情を浮かべる石山君が、あたしの濡れた頬を拭った。


「やめて!!なんで嫌いなのに見捨てれないのよ!!」


あたしは石山君の手を払いのけ、立ち上がり距離を取った。



「お前に嫌いだと言ったけど、本当に嫌いにはなれなかった。前のお前みたいな奴は今でも嫌いだ。」



「じゃぁ・・・」



「でも、お前自身を嫌いになることなんて出来なかった。」




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