大人的恋愛事情
何故かそのお湯をこの体勢で出すことに抵抗を覚えたりして。
限界になる水量が、口の端から零れるように流れ落ちる。
それを藤井祥悟が見ていることに、湧き上がるのは羞恥の気持ちと、意味不明に煽られる私の欲情。
羞恥が私を煽るのか、藤井祥悟の冷たいような熱いようなよくわからない視線が煽るのか。
でももう限界だったりして……。
コッポと音を立てて、溜まるお湯を吐きだした時、藤井祥悟が優しく笑って呟いた。
「だから誘うなって……」
優しくそう言いながら、向きを変えられ落とされるキス。
最初からの深いキスにまだ口内に残るお湯が行き場をなくす。