大人的恋愛事情
そんな視線に胸がキュッとなるのは、気のせいだということにする。
「俺は邪魔なのか?」
たいした表情もないままそう聞かれて、どう答えればいいのかわからない。
そんな男の視線に耐えられない私は、また視線をマフラーの先に向ける。
「繭」
それを許さない男がまた名前を呼ぶので、仕方なく視線を戻した。
「言えよ。邪魔ならそう言えばいい」
「邪魔なんて……」
「だったらなんなんだ?」
「……」
「どうして村岡と?」
「……」