大人的恋愛事情
「だからじゃない? メールは繭が婚活してるみたいに面白おかしく流されてたけど、現実はそうじゃないことくらい、誰だってわかってるわよ」
「そうなの?」
「当たり前でしょ。誘ってんのは藤井さんや圭なわけだし、誰も繭が形振り構わず本気で婚活してるなんて思ってないわよ」
そんなことを言う詩織は、どこか嬉しそうで……。
「まあ中には、藤井さんや圭が、若い女子社員をさしおいて、適齢期の繭を取りあうのが気に入らない人間もいるだろうけど……。でもそれはそれよ」
それはそれ?
「若けりゃいいってもんでもないわよ。女だっていくつになっても、その年齢相応の魅力があるのよ。私もちょっと嬉しいと思ってるよ?」
「詩織……」