大人的恋愛事情
 
その柔らかな振動すらが愛しかったりして……。



「知ってるけど、私は酔ってない」



そんなことを言いながら、さらに寄り添うように身体を寄せると、藤井祥悟が少し呆れた声を出す。



「やっぱ酔ってるだろ」



呆れた声なのに、何故か愛情を感じられたりして。



家に帰り着いても、私はその腕を離さなかった。



玄関で鍵を開けている間も、靴を脱ぐ間も腕を離さない私に、やっぱり呆れたように笑う藤井祥悟。



心地いい気分でその腕に引かれるままリビングに入ると、そこには白い箱が置いてあって。



「え?」



思わず絡ませた腕をそのままに、隣の藤井祥悟を見上げると、私を見ている熱いのか冷たいのかわからない視線。
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