大人的恋愛事情
ケーキから外した蝋燭を、空いた皿に立て始める藤井祥悟。
「電気点けんの面倒だし」
そんなことを言いながら笑うので、私はケーキを切り分け皿に載せる。
冷蔵庫に用意されていた、シャンパンは妹からのプレゼントらしい。
グラスの中の透明なはずの液体はオレンジに染まり、細かい気泡がパチパチと弾ける。
テーブルに並んで座り、それを軽く合わせると小さなガラスの音がして、さらに気泡が弾けた。
「記念すべき、一回目だな」
「え?」
「これから何回こうやって、繭の誕生日祝う事になるんだろうな」
グラスをテーブルに置き、嬉しい事を軽く言う藤井祥悟。