マイティガード



「ッ!!

…あっ、ぁ、か、あッ!!」



身体中を無数の針で刺されているような痺れに襲われた。


それも痺れだけには留まらず、意思に反して身体はガクガクと震え、意識は朦朧としみるみる力が抜けていく。

立ち上がることもできないため、アネリの身体は徐々に水に沈んでいき………



「…お嬢様、失礼致します。」



寸でのところで、パーシバルに掬い上げられた。



ザバッと水を掻き分け抱き上げる動作は一瞬。
微かに腕に痺れを覚えたが、パーシバルは真顔でそれに耐える。


そして壊れ物を扱う手つきで、アネリを床に寝かせた。


「…ぅ、ゲホッ、ゲホッ、ごほ!!」

鼻や口から入った水を吐き出し、何度も何度も咳込むアネリ。
その顔色はひどく青白かった。


< 7 / 352 >

この作品をシェア

pagetop