好きで、好きで、好きで、私が私じゃ、無くなる。〔完〕
「関わっちゃ駄目って、言ってた」

ぼそぼそ言いながら校門を出ると、淳が後ろからポンと背中を押した。

「きゃあ!」

「何ブツブツ言ってるのさ。さ、帰ろ?」


いつも通りの涼しい顔で、いつも通り、極自然に私の手を取った。




「手が冷たいね。温めてあげるよ」

まるで呼吸をするように、平然と恥ずかしいセリフを言える人……

だけど、心の奥の奥までは、

誰にも見せないような人……

「僕の顔に何かついてる?」

「あ、いや、なんでもないっ」
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