好きで、好きで、好きで、私が私じゃ、無くなる。〔完〕
和希と雪が降る道を

一緒に歩ける日が来るのかな。


なんて思いながら


私は照れる顔を隠すように俯いて

携帯に登録した。


「淳に何か言われないかな」

「なんで?」

「私と一緒なんかじゃ」

「ちょっかいは出してないから大丈夫じゃない?」


笑いながら答える和希の顔は少年のようだった。
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