夫婦ごっこ
「自分 めっちゃチャラ男だったよね。」

大学時代の恒くんを思い出した。

「ああ。チャラ男って言われたくないけど
今までよかずっと楽しかったな。
社会って厳しいんだぞ。
いつまでも楽しく生きられないから。」

「そうなんだ~~。じゃあまたね。」

「ちょっと待って。これ俺の携番。」
手帳からメモを破って私の
ポケットに入れた。

「バイバ~~~イ。」

私は恒くんの背中を押して
部屋から押しだした。


「ふえ~~~」
大きなあくびをして私は
大の字になってベットにひっくり返った。


  恒くんもそれなりに大変なんだ


私の場合はまだまだ
そんな柵には遠いようだけど。

ウトウトしてると携帯が鳴って
仲間からのお誘いだった。
眠い目をこすって…
私は家を抜け出る。

爆音バイクの音が近づいてきた。

耳をおさえる。
相変わらずの爆音に気が遠くなる。

自分はこういうでっかい音は
苦手なんだっていつも思う。
でも今は ここしか


自分に居場所がないから……。
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