夫婦ごっこ
恒くんに言いそびれていた。
働きだして一週間は 知られないように
帰って来てからも必死に動いたけど


  限界……。


「今日はめっちゃ混んだんだもん……。疲れたよ……。」

倒れ込んで眠ってしまった。
夢の中が明るくなって飛び起きた。


「おかえりなさい……。」

慌てて私はパニックになった。


「どうしたの?夜寝か?」

「ごめん……なんかちょっと頭痛くて
どうしよう…何もしてない……。」

「いいよ。パンでも焼いて簡単に食べるから
ちゃんとベット行って寝た方がいいよ。」

「うん……。」

頭が痛いって言ったから
寝るしかなかった。



  反省………

でも疲れ果てた体は深い眠りに引き込まれた。


働きだしてから毎日が充実していた。
そして何より私を楽しませているのは
恒くんに秘密にしていることだった。


こうなったらずっと秘密にしてやる…。




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