夫婦ごっこ
うそつき
私はずっと本を読みあさり ミミちゃんに相談した結果
登別温泉に決めて

恒くんに予約をとってもらった。

嬉しくて楽しみで仕方がない。
ドライブマップを見ながら どの道を通って
ドライブして…私のウキウキ感は頂点に達していた。

「土日仕事しなくていいように
ちょっと残業してくるから 夕飯遅くていいよ。」

旅行を週末に控えた月曜 恒くんが言った。

「うんうん 絶対土日 仕事無にしてね。」

「わかったって。なんかめっちゃプレッシャーだ。」

恒くんが優しく微笑んでくれて
それも私は嬉しかった。


温泉に行ったら 恒くんとしようと
トランプやかるたやジェンガをバイト代で
購入していた。


いつものように パートから戻ってくると
千鶴さんが車から出て来た。

「こんにちわ。」声をかける。

驚いたように
「あ・・・こんにちわ。ごめんなさい ボーっとしてて。」


なんだかくたびれた顔をしてる。


  どうしたんですか?

とは聞けない感じだった。
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