夫婦ごっこ
恒くんは私が中学生の頃
少しだけ家庭教師を
してくれていたことがあった。

大学生だった恒くんは
髪の毛をロン毛にして少し
チャラついていたけど
頭がよくて 勉強を教えるの
とてもうまかった。


そのうち北海道に就職が
決まったということで
恒くんとはそれから会ってなかった。


「すっかりおじさんだね。」

「だろ?おじさんだよ。
紅ちゃんのそんな姿を見ると
若さにクラクラするね。
ずい分思いきったね。」


「恒くん ほら…
ご飯冷めちゃうわよ。」

ママがもう二階に行ってって
オーラ出してるから
私はそのまま二階にあがって
ベットに横たわった。


「つかれた~~~。」
昨日も一日中 バイクに乗ってて
なんだか疲れてしまっていた。


「そろそろこの生活にも
飽きてきちゃったな…。
これからどうしようかな。」


つぶやいていた。
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