誠を通して見たもの…
今年も残すところ後一日だけとなった。


明日から新しい年を迎えるにあたり大晦日の今日は、屯所として使っている八木邸と前川邸を局長や副長、組長、平隊士関係無く全員で年末の大掃除をする。見廻りがある隊士は合間をみて掃除をし、非番だった隊士は休日を返上して朝からずっと掃除をしているのだ。


掃除がしやすいよう外した障子に新しい紙を貼り付ける隊士。
はたきでパタパタと埃を落とす隊士。
幅の狭い廊下の端に三人並んで雑巾掛けの競争をする隊士。
皆が要らなくなった物を庭にかき集め、暖をとりながらそれを燃やしている隊士。


皆それぞれ自分がやることを見付けて作業をしていた。


最初は大掃除にあまり乗り気ではなかった隊士も、作業を進めていくうちにだんだんと綺麗になっていく屯所を見て達成感を得たのか、今では楽しんで掃除をしているように見える。



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