まだ、君を愛してる.doc
「何、やってんだ・・・」
思わず突っ込みを入れてしまう。気を取り直して続きだ。まだ、本当に何も決まっていない。ドレスもそうだが、指輪も式場も新婚旅行も、その先の生活も、何もかもだ。だからこそ、一分一秒が惜しく、とても愛花に会いたかったのだが、いったい何をしているのだろう。
空を見た。
雲は流れて行くだけで、何も答えてくれない。ただ、ただ流れて行くだけ、このたゆたう感覚が虚しくて、気がつくと涙が一粒零れていた。
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