君を救いたい僕ら―愛され一匹狼の物語―

結子ちゃんと彼

「ねぇ、俊介はいつまでそんなことしてるの」
遠くで花火を打ち上げる音がする。カップルたちが集う花火大会もそろそろ終わる時間。結子は恋人である俊介に呼び出され、人気のない海浜公園へとやってきた。
「俺はこうやって生きてきたの。ゆーこちゃんに言われても、辞めない」
「あっそ。いいもん。お父さんに言いつけちゃうから」
結子はきた道を戻る。俊介はその腕を強引に引っ張った。
「待てよ。考えなおしてくれよ。もう一度やり直そう」
「イヤ。私ふつーの女の子になって、会長さんを驚かせるんだから」
それは恋人同士のごく当たり前の喧嘩の光景のように見えた。しかし、そうではなかった。そこにはもう一人の人物がいたのだ。
「え?」
次の瞬間、結子は暗い海へと落ちていった。
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