ひきこもり女学生の脳内断面図
もしあの笑顔とともに腰タオルの先生が現れたら、どうしよう。
あの麗しい声で「背中流してくれる」なんて言われてしまったら、どうしよう。
もしそんなことがあったとして、私はその後無事に生きて帰れるのだろうか。
どうしよう、どうしよう、どうしよう・・・
「どうしよう」の無限ループにまんまとはまった私。
そんなことはあり得ないから大丈夫だよ、と言ったところで私の妄想障害が簡単に癒えるわけなどない。
ギャアギャアギャア。頭の中は、まさしく釜ゆで状態。このままでは大やけどで後遺症が残ってしまうかもしれない。
確かにその背中は麗しいが。流せと言われたら、話は別問題である。
誰も「流せ」などとは言っていない。どこからどこまで、完全に私の妄想である。
そのきれいな背中も十分妄想のおかずにはなるが、腰のタオルだって十分デンジャラスポイントだ。
ここまで来るともう、何が何だか分からない。
ただでさえ風呂の蒸気で熱いこの風呂場で、こんな妄想をする私は完全にやられている。
体中に熱気をため込んだ私は、耐えきれずに頭から水をぶっかけた。我ながら行動も豪快である。
ハアハアハア、何をやっているのだ私は。
髪の毛から滴り落ちる水滴。辺りで煙が立ち込めてもおかしくないほどの熱しよう。
まるで発火した焼きイモに、ホースで水を引っ掛けた後のようである。
そうして私は半分くらい、正気を取り戻したのだ。青は精神の鎮静効果?そんなのウソに決まっている。
湯船につかっている私は、お湯の青を手ですくいながら、そう思った。
精神鎮静効果あるなら、なぜ今私はこうして荒れ狂う妄想を繰り返していると言うのか。