美加、時空を越えて

瞳の思い

美加は守から離れ、瞳の車に戻った。
守が茫然と美加を見送る。
美加と瞳の車が走り出す。
守は、未だ、夢の中にいるような気分だった。
美加が去った後でも未だ美加の身体のぬくもりが腕の中にあった。
あの感覚は、何だったのだろう?
美加とキスを交わした時のあの感覚。
もう一人の美加と付き合っているのに有り得ない行為。
でも、そうせずにはいられなかった、あの衝動。
言葉では決して言い表す事が出来ないほどの衝き動かせるもの。
僕はどうしたんだ?
どうしたい?
答えを探しても見つからない。
ただ、どうしてもこのまま美加を行かせてはならない。
行かせたらもう手の届かない人になってしまう、という予感だけが、頭を掠めた。
それと同時に止めることは出来ないという思いもあった。
守は、どうしようもない苛立ちともどかしさを感じていた。

美加が車に乗り込むと瞳が聞いてきた。
「もういいんですか?」

瞳は、しばらく車を走らせ、車道に車を寄せた。
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