美加、時空を越えて
(なんともない)

しかし、美加の身体は浮かんでいた。

自分がここにいるのか、それともいないのか。
自分は人間なのかそれとも只の点なのか
或いは影なのか、
闇の中で自分が何なのか?
分からない感覚に陥っていた。

そのまま そこで立ちすくんでいると、うっすらと、扉が見えてきた。

(出口だ)

思わず走り出しあわてて外へ出て戸をバタンと閉めた。

(今のはいったい何?私の身体が一瞬消えた?

私は何?)

訳が解からなかった。

今、目の前には4番目の扉があった。

心臓は波打ち、足ががくがく震えている。
両手を交差させ、胸の前で組み
自分の身体を強く抱きしめた。

(……怖い……)

(……今の世界は何?)



(時空の扉とは一体何なのだろうか?
まだ3つも扉がある。
何が起こってもおかしくはない。
でももう引き返せない。
守に逢うまでは。

守がここにいたらどうするだろう。
ふと美加は考えた。
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