パラドックスガール
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「…は?」


意味がわからず聞き返す。
と、左手に玲央の手が重なった。


「これなら茗子の泣き顔見えないから。
だから好きなだけ泣いて。」


「…」


何を言ってるんだこいつは。


「っ、なんで玲央」


「なんでとか嫌とか無しー。
どうしてそんな顔してるか知らないけどさ、泣きたい時くらい頼ってよ。
なんのために僕が茗子の側にいると思ってるの」


「なんのためって…」





「茗子が我慢しないためだよ。
人間は悲しいのとか溜め込むと壊れちゃうから。
だからほら、泣いていいよ。」





「―っ」


何故かその言葉で堪えてた涙が堰を切ったように溢れ出した。




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