恋は嘘から始まる。



「ふーん…じゃーさ、月島…」

「な、何?」


いきなり、名前を呼ばれて

ちょっとだけ焦った。


「今度、俺がお前の名前を呼んだ時…」

「……?」


何?


「必ず、俺の所に来い」

「はぁっ!?」


何言ってんのこいつ!?


「馬っ鹿じゃ無いの!?//」


名前を呼ばれたら

何があってもこいつの所に行くって……


「あっ?誰が馬鹿だって?」


そう言ったこいつの眉間には

かなりシワが寄ってて


怒ってる事が直ぐに分かった。


「あー…えっと……」


だから、ちょっと言葉が濁ってしまった。

そしたらこいつは勝ち誇ったかの様に


「因みにこれは“お礼”だから、お前に拒否権が無いのは分かってるよな?」

「えっ…あっ…」


意味不明な事を言ってるけど

確かに
迷惑をかけてしまったのは私だし…


それに今ここで断ったら

もっと、ヤバイ事言われそうだし…。






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