あくまで天使です。
「ん?雑誌」
「雑誌じゃ腹の足しにならねぇぞ」
べリアルが当たり前のことを言う。
「わかってるよ。別におなかすいてないし」
「んじゃあ、その雑誌こんなか入れろ。まとめて払う」
籠を差し出してきたべリアルの顔をまじまじ見詰める。
「………奢ってくれるんだ」
「ったりめぇだろ。俺の寛大な財布と精神を知らねえな?」
「兄貴!俺もおごってほしいっす!」
マナブが捨てられた子犬のようなまなざしでべリアルを見上げた。