あくまで天使です。


「監禁?こんな飯食うだけのバカ女、監禁して何の意味があるんだよ!」


「それもそうね」


月緋はあっさりと標的をまた私へ戻した。


息も絶え絶えになっている私を無情に見下ろし、ベッドの上から軽やかに降りた。


「まぁ自己紹介しておきましょうか。私は我が名桜高等学校が誇る『ソフトボール部』副主将、花村月緋よ」


「………あっそう」


べリアルはそっけなく月緋にそう返した。


「あら?貴方は名乗ってくれないの?いやぁねぇ礼儀に欠いた奴って」


わざとらしく頬に手を添え、首をかしげる月緋に、べリアルは「はんっ」と鼻を鳴らした。


「勝手にひとんくあがりこんで同居人を襲うバカに言われたくねぇなぁ」


………もっともである。


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