あくまで天使です。
「………あ?」
すぅと小さく息を吸い、緊張で暴れだした心臓を宥める。以外に効果があった。
「あんた、自分の名前で悩んでいたみたいだけど」
槍が胸に突き刺さったような痛い顔をされるとこっちがつらい。だけどね、と否定の言葉をあわててつけたす。
「そんなことぐらいでダレんなよらしくねぇ。あんたはあんただろ?」
そんなことで勝手に辛くなるなよ。あんたにはいいところがいっぱいあるんだからさ。恵まれた才能を持ってるんだから。
「胸を張れ。あんたはやれる!」
小さなことでつまずいたなら、すぐ立ち上がればいい。たとえそこに苦難しか待ってなくても、ふてぶてしく笑え。
「それがあんたでしょ!」