魔王と王女の物語
ラスに求婚しようとやって来た各国の王子たち、
そしてラスが憧れて止まないスノウの来訪――
城内は招待客を出迎える準備で朝からごった返していた。
「お父様!」
「やあ、ラス」
今日16歳になった愛娘が駆けてきて抱き上げると、あちこちから笑みが零れる。
「ほら、皆が笑ってるよお転婆さん」
「だって今日私は16歳になったのよ?スノウさんも会いに来てくれてるって聞いたんだけど本当に?」
「あれ、内緒にするつもりだったのになあ。そうだよ、スノウ姫と王子と、7人の小人も招待してるからね、彼らの馴れ初め話を聞くといい」
「うわあ、楽しみ!」
同じ色の金の髪をくしゃくしゃにされて苦笑しながら下ろすと、
カイはラスの手を引いて、城の中央にまっすぐ伸びる長い長い階段の前までラスを連れて行き、指さした。
「大人になったらあの部屋を見せるつもりだったんだ。…ゴールドストーンのある部屋だよ」
「王国を守ってくれる石だよね?石があるから魔物が入って来れないんだよね?」
「そう。お父様は次の勇者が現れるまであの石を守っていかなければいけないんだ。それはもしかしたらラスのお婿さんの仕事になるかもね」
政略結婚が当たり前の世界。
特に勇者を多く輩出し、石の持つ力も1番強大なゴールドストーン王国の王女であるラスと結婚すれば…
王座も転がり込んでくる。
今日はそういったことを企む輩も大勢来るのだ。
「ちょっと大変だけど一緒に上ろうね。…コハク、お前は外に」
『せこい奴だな、わかったよ。別に石なんか興味ないしな』
――ラスの影に憑いてからは随分と丸くなったような気がするコハクを…
ラスの影をじっと見つめ、手を繋ぎながら長い階段を上って、ラスが息を切らしかけた時――
一枚岩でくり抜かれた観音開きの大きな扉を開けると、
部屋の中央には…
握り拳ほどの金色の石が透明なクリスタルのケースに収められ、丁寧に封印されていた。
「綺麗…」
「お母様からも贈り物があるからね。行っておいで」
「うん!」
ラスの運命が大きく動き出す。
そしてラスが憧れて止まないスノウの来訪――
城内は招待客を出迎える準備で朝からごった返していた。
「お父様!」
「やあ、ラス」
今日16歳になった愛娘が駆けてきて抱き上げると、あちこちから笑みが零れる。
「ほら、皆が笑ってるよお転婆さん」
「だって今日私は16歳になったのよ?スノウさんも会いに来てくれてるって聞いたんだけど本当に?」
「あれ、内緒にするつもりだったのになあ。そうだよ、スノウ姫と王子と、7人の小人も招待してるからね、彼らの馴れ初め話を聞くといい」
「うわあ、楽しみ!」
同じ色の金の髪をくしゃくしゃにされて苦笑しながら下ろすと、
カイはラスの手を引いて、城の中央にまっすぐ伸びる長い長い階段の前までラスを連れて行き、指さした。
「大人になったらあの部屋を見せるつもりだったんだ。…ゴールドストーンのある部屋だよ」
「王国を守ってくれる石だよね?石があるから魔物が入って来れないんだよね?」
「そう。お父様は次の勇者が現れるまであの石を守っていかなければいけないんだ。それはもしかしたらラスのお婿さんの仕事になるかもね」
政略結婚が当たり前の世界。
特に勇者を多く輩出し、石の持つ力も1番強大なゴールドストーン王国の王女であるラスと結婚すれば…
王座も転がり込んでくる。
今日はそういったことを企む輩も大勢来るのだ。
「ちょっと大変だけど一緒に上ろうね。…コハク、お前は外に」
『せこい奴だな、わかったよ。別に石なんか興味ないしな』
――ラスの影に憑いてからは随分と丸くなったような気がするコハクを…
ラスの影をじっと見つめ、手を繋ぎながら長い階段を上って、ラスが息を切らしかけた時――
一枚岩でくり抜かれた観音開きの大きな扉を開けると、
部屋の中央には…
握り拳ほどの金色の石が透明なクリスタルのケースに収められ、丁寧に封印されていた。
「綺麗…」
「お母様からも贈り物があるからね。行っておいで」
「うん!」
ラスの運命が大きく動き出す。