お姫様だっこ
ただいまと言って自分の部屋に行く。
「早くご飯食べなさーい!」
おばあちゃんがキッチンから言ってくる。
ご飯を食べてる時も今日のあの出来事を考えていた。
智也に抱き締められた事―。
頭から離れなかったんだ。
あたりにも衝撃的で。
でも…それだけかな?―……
ご飯を食べ終えて部屋に戻り研に電話をした。
『おぅっ』
研の声♪
『ご飯食べたよ。今日も疲れたぁ』
布団に横になって話す。
『カフェは上手くいきそぉ?』
『あたしがいるから大丈夫♪』
『自信満々じゃん!』
『えへっ。あのね、制服可愛いんだよぉ。』
『へぇー…お前って作る係?』
『交代でするから運んだりもするよん』
『ふーん…じゃぁお前のファンが他校にも増えるんだろうなぁ』
『はっ?それを言うなら研でしょー。またライバルいっぱいになるよぉ…』
ははって研が笑ってる。
でも、なんだか力が抜けてる笑いに聞こえた。
気のせいかな?
眠かったのかな?
文化祭2日目に、あたしは全てを知る事になる―――