お姫様だっこ




「ふーん‥」


研は何も言わず自分の教室に入っていった。



もしや怒ってるの…?



慎と仲良くしてて嫌だったのかなぁ?











「ちょ‥ちょっと、研!?」




あたしは今



研に連れられて人気のない場所へドンドン進んでいく。


校舎内なんだけど滅多に人が来る事の無い部屋。今は資料室として使われていて色々な物が積み重なって並んでいる。



こんな所いつ見つけたんだろう?



もうミンナ部活をしたり帰ったりで校舎内には人は余り残っていない時間。


そんな時間にあたしは研と2人きりで誰もいない部屋にいる。



シーン…と静まり返る。





ガチャッ―。




「え?」



研が鍵を閉めた。




「どうしたの?研?」



ビックリして固まってると



いきなり研に唇を奪われた。




静かな部屋にあたしと研の息遣いと唇と唇が離れたり重なったりする音だけが響き渡る。
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