愛されたかった悪女
私はまだ終わっていないのよ 貴方を取り戻したいのだから。


しばらく友人たちを交え、談笑していると突然プールの方から悲鳴が聞こえ、水しぶきが上がった。


私が頼んだ通りの事をあの男はやってくれた。


ハヤトは私達から離れ、プールへ足早に向かう。


彼女は自力で浮き上がり、ハヤトの手を借りてプールから出た。


彼女はハヤトに腹を立てているのだろうか、プールから出るとハヤトと目を合わさない。


私は心の中でほくそ笑み、彼らに近づいた。


一応、彼女をいたわる言葉をそえて。


びしょ濡れの彼女に部屋を貸してシャワーを浴びてもらう。


これは計画通り。


これからあの男に美味しそうな彼女を味見させるの。


味見したらその先まで欲しくなるかもしれないわね。


そう考えたら愉快になった。


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