天神学園高等部の奇怪な面々ⅩⅢ
いつも通い慣れた通学路をトボトボと歩く。

その後ろ姿に。

「アリスカさん」

声をかけたのは生徒会長とネコミミメイド。

ネコミミメイドは彼女を見るなり。

「アリスカさん、鞄お持ちします」

ヒョイとアリスカの鞄を取り上げる。

「あ…私の鞄は…」

丁重に断ろうとするアリスカだったが。

「いいんですよ」

生徒会長はアリスカの肩に手を置く。

「しんどい時は頼ればいいんです。私もネコミミの彼女が付き添ってくれるようになって、随分と気持ちが楽になりました」

灰色の瞳を細め、彼女はコロコロ笑う。

もう一人、彼女の心を楽にしてくれる大きな存在がいるのだが、アリスカを気遣ってか彼の名は出さなかった。

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