天神学園高等部の奇怪な面々ⅩⅢ
アリスカと啓太の関係がギクシャクしているのは、天神学園の生徒ほぼ全員が知っている。

廊下を歩けば、その事についてコソコソ噂をする男子生徒もいる。

「アリスカの奴、啓太にフラレたんだってよ」

「だったら俺が言い寄ったらなびくかな?」

そんな不謹慎な事を言う輩もいるが、そんな奴には。

「おい」

龍太郎が近寄っていって、胸倉を掴む。

「おめぇら俺の前でもっぺん言ってみろ、アリスカがどしたって?あぁ?」

男子生徒達は瞬く間に逃げ去っていく。

随分と乱暴なやり方だ。

「あれって…いいの…?」

アリスカがオズオズと生徒会長に言う。

「誉められたやり方ではありませんがね…」

苦笑いする生徒会長。

「スペシャルバカだから他にやり方を思いつかないのでしょう…彼とアリスカさんの友情に免じて…」

「はい、丹下 龍太郎に罰則は与えないでおきます」

ネコミミメイドは恭しく頭を垂れた。

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