天神学園高等部の奇怪な面々ⅩⅢ
屋上も、学食も、中庭のベンチも。

どこに行っても啓太と顔を合わすような気がした。

啓太は今日は、誰と昼食をとるのだろうか?

幸福体質少女?

それとも今朝、啓太を庇いに来た、あのゆりという1年生の子?

考えれば考えるほど、表情は曇っていく。

とりあえず誰もいない場所に行きたくて。

(図書室かぁ…)

何となく通りかかった図書室の前で、アリスカは足を止める。

某神様の知り合いの、髪の長い図書委員がいるだろうか。

しかし彼はあまり干渉してこないので、こういう時は助かるかもしれない。

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