天神学園高等部の奇怪な面々ⅩⅢ
とりあえず、そこの廊下で拾ったというその男子生徒をアリスカは座らせる。

「雛菊ちゃん、そんな捨て犬みたいに誰でも拾ってこないの」

呆れるアリスカ。

「や~、キャッチ&リリースにはあまりにも勿体無い可愛さで」

頬擦りする雛菊。

色白男子が見たら嫉妬しそうだ。

「で…貴方名前は?」

アリスカの問いかけに。

「アルトといいます…2年で…啓太の親友です」

オズオズとその男子生徒…アルトは告げる。

「啓太の…」

今一番気になる名前に一瞬顔を強張らせる一方で。

(啓太にこんな友達がいたとはねぇ…)

内心呟くアリスカ。

『こんな』とはどういう意味か。

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