天神学園高等部の奇怪な面々ⅩⅢ
しばらくして。

「アリスカちん、小夜ちん!」

雛菊が戻ってきた。

何か引っ張ってきている。

「そこの廊下で男の娘拾った!」

雛菊が引っ張ってきたのは、何故か天神学園女子制服を着ている可愛い系美少年だった。

薄い黄緑の癖っ毛が可愛らしい。

「な、何するんですかぁ…は、放して下さいよぉ…」

半べそで雛菊に訴えかける美少年。

そんな彼を、アリスカと小夜は胡乱な目で見る。

「チカちゃん以外にも女装趣味の男の子がいたんだねぇ」

修学旅行の時、同じ班で行動を共にした友人を思い出しながら言う雛菊。

「ち、違いますよぉ…僕も宇宙人だけど、チカみたいな女装趣味はないですよお…」

あらっ、ペロッとカミングアウトしちゃったよ、この人。

女装趣味はないというが、この格好では説得力がない。

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