天神学園高等部の奇怪な面々ⅩⅢ
アリスカの専門は、そもそも超長距離における狙撃だ。

こんな近距離での射撃は専門外だし、ドラグノフという狙撃銃自体も、近接戦闘に重きを置いた銃器ではない。

自然、距離を置いて戦うしかないのだが…。

「っっ!」

背を向けて走り出した途端、当然猫又も素早い動きで追跡してくる!

そのスピードは、アリスカの全力疾走の比ではない。

彼女はよく追いつかれる事なく逃げていた。

いや、猫又の方が、追いつけるにもかかわらずそうしなかった、というべきか。

階段を駆け登り、鉄扉を開けて。

「はぁっ!はぁっ!はぁっ!」

アリスカは屋上へと出る。

退路は断たれてしまうが、狭い屋内での戦闘よりは屋上の方が銃を生かせるし、また校外に猫又を逃がしてしまい、不必要な被害者を出す心配もなかった。

こういった配慮は、やはりエージェントならではだ。

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