天神学園高等部の奇怪な面々ⅩⅢ
そんな話をする頃には、二人は校舎の階段を昇り始めていた。

「大体あんたらんとこは、どっちも意気地がなさ過ぎるねん。何でそんなバランス悪いかなぁ?」

「バランス?」

キョトンとする啓太。

「考えてみぃ、スペシャルハレンチと色白男子、女装男子と男装女子、皇帝と生徒会長、かぐや姫弟と方向音痴姉…みんなどっちかが押しが強いねん。そうやってバランス取れてるから、喧嘩してもすぐに仲直りできるねん」

「な、成程」

琉の言葉を律儀にメモる啓太。

「スペシャルハレンチとこなんて見てみぃ、多分天神学園で一番進展してるで?まぁあそこまで恥じらいないのもどうかと思うけど…」

「確かに…アリスカさんがあんなになったら嫌だな…」

啓太、スペシャルハレンチを『あんな』呼ばわり。

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