天神学園高等部の奇怪な面々ⅩⅢ
尚も琉の言葉をメモする啓太。

「べ、勉強になります…」

「勉強になりますて…」

このくらいの恋愛、いまや中学生でさえ教わらなくても勝手にしているだろうに。

どんだけ奥手なんだこの二人。

(でもまぁ、こいつらはこういうむず痒いんがええんやけどね)

軽く溜息をついて。

「もうすぐクリスマスやろ?誘たったらええやん」

琉は微笑む。

「じ、実は…」

照れて火照っているのだろうか。

啓太の眼鏡、若干曇り気味。

「夏休みの頃から約束はしてるんです…冬休みになったら一緒にどこか遊びに行こうって…美少女二十選やら何やらで人目があって、なかなか話が出来ないんですけど…」

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