天神学園高等部の奇怪な面々ⅩⅢ
最悪の幕切れだった。

ベッドの中で携帯を握り締めたまま、アリスカは体を丸める。

もう一度啓太がかけ直してきて、釈明してくれるのではないか。

そんな事を思ってしばらく待ってみたが、携帯は非情なまでの沈黙を貫く。

こちらからかけ直そうとしてみては、躊躇して指を引っ込める。

ジワリと。

アリスカの瞳に涙が浮かぶ。

(辛い…辛いよ…)

そんな事を考えているうちに、悩みすぎて脳が意識を遮断したのか。

いつの間にかアリスカは眠ってしまっていた…。

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