天神学園高等部の奇怪な面々ⅩⅢ
「わかったよ雛菊ちゃん、私も知り合いに連絡とってみる」

「頼んだよぉ、アリスカちん」

尚も泣き止まない雛菊。

陽気な彼女がこれ程までに泣き崩れるとは。

さぞかし心配なのだろう。

気持ちは分かる。

(私だって、『彼』に何かあったら冷静でいられないもの)

無論啓太の事だ。

こんな時になって、やはり啓太の存在が大きいのだと悟る。

震える手で携帯を取り、アリスカはキーをプッシュする。

不幸体質少女に、生徒会長に、某神様に、方向音痴姉に、焼き鳥上手の図書部員に、皇帝に、大工少女に、美を追求する女子生徒に…。

思い当たる知り合い全員に、メールを一括送信。

啓太には昨日の今日だ。

メールをするかどうか迷ったが、悩んだ挙句に協力を仰いだ。

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