天神学園高等部の奇怪な面々ⅩⅢ
「す、すみません、僕はちょっとこういうの苦手で…」

やんわりと断る啓太。

しかし。

「えーっ!」

わざと大きな声を上げるゆり。

「アリスカ先輩とは頻繁に遊びに行ってるのに、ゆりとは遊んでくれないんですかぁっ?」

「いやっ、あのっ」

「何でですか?アリスカ先輩は彼女で、ゆりは彼女じゃないからですか?」

「えっ…」

返答に窮する質問を投げかけてくるゆり。

「どうなんですかっ?」

「そ、それは…アリスカさんは…彼女じゃ…ないけど…まだ…」

その啓太の語尾の『まだ』を掻き消すように。

「じゃあゆりとも遊んで下さいよぉっ!」

ゆりは強気にアプローチしてくる。

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