天神学園高等部の奇怪な面々ⅩⅢ
やがて龍太郎と龍娘が身支度を終えて出てきて、五人は帰る。

その帰り道。

「凄い試合だったねぇ」

丹下 雛菊はニコニコ笑いながら言う。

「龍太郎も負けたけどよく頑張った!お姉ちゃんは鼻が高いよ」

『そうだよ、誰かを庇うなんてなかなかできないよ、ね?』

城山 小夜も相槌。

「ま…予選落ちは予選落ちだがな」

龍太郎がそれに受け答える。

…そんな中、アリスカだけは無口だった。

駄目だ。

泣いたら駄目だ。

今泣いたら、みんなに心配かけてしまう。

冷静に、冷静に。

普段通り振る舞わないと…。

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