天神学園高等部の奇怪な面々ⅩⅢ
その頃、啓太。

「あれ?」

ポケットの中で携帯が鳴ったような気がした。

気になって携帯を取り出すが。

「あ!啓太先輩の携帯可愛い!最新機種ですかあ?」

ゆりはすかさず啓太の手から携帯を奪い取る。

そして事もあろうに、啓太に気づかれないうちにアリスカからのメールを削除してしまった。

何という早業。

散々弄繰り回して啓太に携帯を返す頃には時既に遅し。

「……新着メールなかったですか?」

啓太の言葉に。

「いいえぇ?」

ゆりは満面の笑みで答えた。

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