俺はその時、どう行動するか。
俺の言葉にようやく澪は少しだけ笑みを浮かべると、俺の肩に頭をすり寄せてきた。





「結婚……したくなくなってしまわれたんですの?」


「え?なんで」


「だって貴方…なんだかいつもと私への接し方が違いますもの…」




どうしても普段どおりの態度ではいられなくなってしまっている。


ダメだな…俺は。




「そんなことないよ、俺はいつも通りさ。少し緊張してるだけ。お父さんにも会わないといけないしね」




俺はもう迷ってはいけない。


自分に言い聞かせるように澪の頭を優しく撫でた。




「そう…それならいいのですけれど…」



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