俺はその時、どう行動するか。
その時

花嫁の準備も整ったとの声がした。





俺は少し緊張しながら澪の待つ部屋へと案内される。


ヨーロッパ調のクリーム色のドアを開くと、そこには純白のウェディングドレス姿の澪がいた。




「澪……」



俺の声に背中を向けていた澪はゆっくりと振り向く。


美しい肩の見えるマーメイドラインのドレスに、豪華な刺繍のマリアベールを付けた澪。




澪はすごく綺麗だった。






「悠人さん…いかがかしら?」



薔薇のように頬を染めた澪は俺を見つめる。




「…綺麗すぎて驚いた」



澪は嬉しそうに涙ぐんだ。








直後に来た澪の父親と母親も、娘の晴れ姿に心を打たれているようだ。



「悠人君…澪を幸せにしてやってくれ…」



今まで俺のことも自分の息子同然によくしてもらってきた。


「お父さん…」



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