俺はその時、どう行動するか。

純白の澪はゆっくりと一歩一歩確かめるようにバージンロードを歩く。


参列席の澪の母親はこの時点ですでにハンカチで目を拭っていた。


招待客も美しい澪の姿をカメラにおさめたりしている。



そんな中、俺は…

ただ真っ直ぐに澪を見つめていた。



そして、澪と過ごした時間を思い返していた。




思えば―――…

出会ってから、13年間もの長い時を二人で過ごした。



あの日、体育館裏で震えながら俺に告白をしてくれた澪。


キツい言葉使いの割に実は気の弱い所もある澪に俺、思わず笑いそうになったんだよな。



付き合って初めてキスをしたのは修学旅行だったっけ…。


進展の遅い俺たちに焦れた健二や里奈にハメられて、俺たちは初キスを奈良の大仏の前でさせられた。


あいつら…それをデジカメに撮ってやがって、クラス中の奴らにその写真を見られたんだよな。



今思い出しても、腹は立つわ何より恥ずかしすぎる記憶だ。