俺はその時、どう行動するか。
「ワタクシと結婚…してくださらないのね…」





澪は頭がいいから…

もうこれからどんなことを告げられるのか、察してしまっているだろう…。


でも、俺の口からちゃんと言わなきゃならない。




「澪…俺…澪に言わなきゃならないことがあるんだ…」


「…聞きたく…ない…ですわ…」


「澪…頼む」


「…………」





澪は一度天井を仰ぎ、涙が溢れないように俺を睨んだ。





「……なん…ですの?」



何度も澪を怒らせてしまって睨まれたけど、今、自分に向けられている表情を、俺は一生忘れられないと思った。






「俺……実は…お前以外の女の子を好きになって…それから…その子と…昨日一晩朝まで過ごした」




澪の瞼がまたみるみるうちに涙でうめつくされていく…。




「…………」



「それで俺…その子を…………抱いた」



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