INGA
 麻由美はそれからというものの、授業参観などどっちでもよくなってしまっていた。
 自分の娘が訳の分からないいじめに苦しんでいるのに、呑気に参観を楽しめる心境はない。
 
 ...でも、どうしたらいいの?

 美紗は言ってほしくないと言う。
 そんな事をいろいろ考えているとき、早紀の母親、久美が横にやって来た。
 「さっきはごめんなさいね、今日この後の学年懇談会にいらっしゃる?」

 麻由美は
 「学年懇談会があったのね、忘れていたわ。一度主人に連絡してみますね。」
 とりあえずその場を取り繕った。
 「何だかね、今いじめが少しあるらしいのね、今芽を摘んでけば大変なことは防げるかもしれないものね。」
 
 麻由美は驚いて聞き直した。
 「それはどこからの情報なの?」
 久美は
 「うちの早紀が言っていたわ。」
 
 麻由美は絶句してしまった。
 
 ...一体どういう事?

 これは絶対に懇談会に出るべきだと確信した。
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