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「たまに貴女をこの屋敷にずっと閉じ込めておきたくなることがある」


柏原は小さな声で話した。



「今日みたいな事が起こらないように、貴女を危険に晒さないように、俺だけに微笑みかけてくれているように……」



「私はかまわないわよ。柏原がいてくれるなら、それでも」



「ご自分で人形じゃないと仰ったではないですか」



「人形じゃないけど、柏原と二人っきりもありかな……と思っただけよ」


柏原の冷たい手が私の頬を包む。


そっと触れる唇を一日中感じていられる生活ってどんなに素敵だろうと思う。




「貴女は、いいですね。何も考えずに自分の発言ができて」


「柏原も言いたいこと言えばいいじゃない。それに主を柱に縛り付けるなんて、何も考えずにやりたいことやってるじゃない」


何の文句があるのよ。好き勝手やってるじゃないの。


「ええ、言いたいことが上手く伝わらないようなので、一つだけ自分の願望を叶えさせていただきました。これくらいは、お許し願いますか?」


「許すも許さないも……もう縛り付けちゃってるわよ。柏原」


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