BLack†NOBLE

 蔵人が薄く瞳を開く。


「茉莉果が助かるなら、俺を殺してもいいと思っただろ?」


「それは…………」



「最初から言ってただろ? 他の女じゃダメなら、俺とお前に共存の道はない」



 図星だ。 蔵人が彼女に危害を加えていたなら、俺は蔵人なんて死んでしまえばいいと思っている。


 蔵人は微笑む。


「マフィアとして生きていくには不向きだ。

 警備は心配するな、お前と茉莉果には腕利きの護衛をつけてやる。明日帰れ」



「蔵人……」








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