BLack†NOBLE
『蔵人の気まぐれに付き合うのも、疲れるな……』
ため息を吐くと『私など毎日付き合わされておりますよ』とレイジがボヤくので、思わず吹き出してしまった。
『ハハハ、不憫だな』
レイジとバックミラー越しに目があった。
『私はシチリアの孤児院で奴隷のように扱われて育ちました。
そこでは毎日食べ物を盗み飢えを凌ぎなんとか生きていましたが、盗んだ煙草やマリファナで命を落とす仲間も沢山いた』